高尾山私のふるさと                      

            高尾山の仲間合作

  1 小さな山                       3 天狗の森
     豊かな緑 湧き水のせせらぎに                   武蔵 下総 甲斐 駿河 越後
       ふりそそぐ 春の日差し                         富士の高嶺に 雲の影
          アアアーーー                          ここは十三州 大見晴らし
     丹沢の山並みと 秩父の山々を背に                   武州高尾の 天狗の森
      小さな山は 美しく立つ                                     
                                             村の氏神 小山の神社

  2 山登り                              まゆ玉さして ドンド焼き
   (1) 幼い頃に 母さんの手に引かれながら               あわ穂 へい穂に 酒を汲み
        一歩一歩 踏みしめた山                        豊作祈り 年が開く
       汗が目に入って 思わず手でこすると                           
        しょっぱい味と 不思議に青い空だった             わしの腹に 穴を開けるという
   (2) 母親になり おさな子の後追いながら                 おー 何と言うことだ
        ほほ笑み 交わした山                       息子達は ねぐらを追われてしまう
       心の扉を開き 耳を澄ますと                                   
        花の香りと 不思議にやさしい滝の音              直径十メートルのトンネルが二本
                                             千二百四十メートルが突き抜ける

  4 じいさんの墓とここにおる(語り)             一日 四万台の排気ガス
              (BGM ゆうやけこやけ)                巨大なジャンクション
       ワシの村は摺指しいうて                                     
       五十戸そこそこの小さな村じゃ                   草木は枯れ 湧き水は乾き
       昔から種マユや山の仕事をしてきた                 鳥も動物も みな死に絶えていく
       年の始めは高尾山に登り                                    
       元日のご来光を拝んだもんじゃ                     おー 何と言うことだ
                                             高尾の森が 高尾の山が
       高尾の祭りんときゃ                             壊されてしまう
       村中に露店が立ち並んで                                   
       そりゃ にぎやかなもんじゃった                  陣馬 景信 三里の小仏
       高尾山にトンネルが掘られ                         (わしの 腹に 穴を)
       でっけえ道路が出来るっちゅう                   梅の花香る 甲州路
       話を聞いたときゃ                            (開けるという おー何と言うことだ)
       ワシャ 一晩中眠れんかった                    鳥のさえずり 水のせせらぎ
                                               (娘達は     枯れて)
       次の日じいさんの墓に行って                    私のふるさと 高尾の森
       じいさん なぜワシを一緒に                      (死んでしまう)
       連れて行ってくれなかった                                   

      ワシャ つい叫んでしもうた            5 平和のあかし
                                    自然の中で 育まれてきた
       圏央道とかいうやつが出来たら                       (自然を   壊すな)
       緑も うまい空気もなくなり                      生きる喜びと あふれる愛が
       みんなこの村を出ていくじゃろ                        (生き物を 殺すな)
       そしたらワシの村が無くなってしまう                豊かな緑 輝く光
                                                 (人の愛を 奪うな)
       ワシャ じいさんの墓と一緒に                    平和の あかし
       ここにおる                                 (平和を脅かす者は許さない)


  6 愛する山よ
       昇り来る 朝日をあびて  山の緑が 美しい
          花は匂い 鳥は歌い  木々はたくましく 山は緑がいい
            ふるさとの 愛する山よ   ふるさとの山


  7 高尾山私のふるさと
    (1) あれが城山 あそこが小仏            (2) 表参道 杉の並木
          指さす顔に 風がおどる                 城見の台に 野鳥がさわぐ
         スミレ カタクリ 咲くところ               イカル アカゲラ カワガラス
          私のふるさと 高尾の森                 生命のふるさと 高尾の森
      (くりかえし)                          (くりかえし)
         生きる喜びと あふれる愛が
           育まれてきた
             自然の中で 平和の中で

     (3) ブナの林に カシ林                 (4) 父が生まれ 母が育ち
          稲荷の山に 光がゆれる                 歴史の中で 人が築いた
         蛇滝 琵琶滝 薬王院                  ここはふるさと 高尾の森
          緑のふるさと 高尾の森                  心のふるさと 高尾の森
      (くりかえし)                          (くりかえし)